人と技術に向き合い、
製造現場から未来を築く

自動車生産統括部 いわき製造部
製造第1グループ長※職種・部署はインタビュー当時のものです

H.T2006年入社

学生時代・就職活動研究が縁をつないだ、
ものづくりのキャリアの入口

大学では物理工学を専攻し、金属材料の機械特性を評価する研究に取り組んでいました。就職活動では、研究で培った知識を活かせる材料系の企業を中心に応募していました。そんな中、研究室で共同研究のあった古河電池は以前から身近な存在で、社員の方と話す機会も多く、楽しそうに働いている姿が印象的でした。面接ではアットホームな雰囲気を感じ、すでに古河電池に入社していた先輩からも「やりたいことができる会社」と聞いていたことが後押しとなり、入社を決意しました。

わたしの業務内容技術も人も動かす、製造現場の支え役として

入社後は開発グループで鉛蓄電池の材料や製造技術の改善に取り組み、その後、生産技術部で前工程の効率化や設備導入を担当しました。東日本大震災後は福島復興プロジェクトに携わり、新しい生産体制の構築にも貢献しました。2019年からはタイの子会社に約5年9ヶ月駐在し、現地の製造や品質管理、設備部門と連携しながら、広く技術支援を行いました。
現在は国内の製造部に所属し、自動車向け鉛蓄電池の前工程を担当しています。製造が計画通りに進むよう日々の状況を確認し、不具合やトラブルがあれば即座に現場と連携して対応することが主な業務です。工程ごとの課題に関しては、担当者と協力しながら改善の方向性を探り、必要に応じて他部門との調整を行うなど、現場全体の運営を支えるマネジメントを行っています。

仕事のココが面白いほんの少しの工夫が、
大きな成果につながる

現場の仕事の魅力は、改善の成果がすぐに目に見えることです。たとえば、鉛の極板を接合する溶接工程のサイクルタイム短縮では、温度やヒーター、水量などの条件を細かく調整し、わずかな時間の短縮でも、生産数が目に見えて増えるという結果に繋がります。その分、人件費や電力コストの削減にも直結し、技術改善の効果を実感しやすい点が面白さのひとつです。また、設計側から出てくる性能要件に対し、それを安定して量産できるかを見極めるのも製造側の重要な役割です。特に、日本のように季節ごとの温度差が激しい環境では、一定品質を保つための工夫が求められます。こうした条件下で安定した製品をつくれることに、製造技術者としてのやりがいを感じています。

仕事をする上で大切にしていること人と向き合い、
個性に合わせて支えるマネジメント

製造現場に関わる人は非常に多く、私自身は現在、300人規模の現場のマネジメントに携わっています。直接の部下は数名ですが、実際に現場で仕事をしている多くの方々とも日々関わっているため、私から積極的に声を掛けて、気軽に話ができる関係づくりを心がけています。現場での会話の中からこそ見えてくる課題や気づきも多く、それが改善のヒントになることもあります。
また、若手との向き合い方でも大切にしているのは「個人として見ること」。年齢や世代にとらわれず、それぞれの個性に合わせた接し方を意識しながら、自分の意見を言いやすい雰囲気をつくるよう心がけています。一方的に教えるのではなく、会話の中から相手の考えを引き出し、成長のきっかけをつくっていけたらと考えています。信頼を軸にした対話こそが、良いチームづくりの土台になると実感しています。

古河電池のココがおすすめ時代に合わせて変化する、社員想いの環境

古河電池には、家庭と仕事の両立を支援する制度が充実しています。たとえば、家族の看病などに対応できるファミリーケア休暇や、男性も育児休業を取得しやすくなり、今の時代に合った柔軟な働き方が実現できるようになっています。最近ではフレックスタイム制度も導入され、子どもの送り迎えなど生活スタイルに合わせた勤務が可能となりました。
働きやすい環境が整備されつつある中で、制度を活用しながら仕事にも集中できる今の職場は、非常にありがたいと感じています。若手社員にとっても、仕事とプライベートのバランスを大切にしながらキャリアを築ける職場だと思います。

今後の目標次世代の現場をつくる、新たな挑戦

今後の目標は、より大きな役割を担いながら、工場の設備改善に踏み込むことです。現在は設備の更新だけでは生産効率の向上に限界があると感じている箇所もあるため、単なる更新だけでなく、設計や考え方そのものを見直せるような新しい設備の導入を目指しています。既存の製造方法は活かしつつも、研究の幅を広げ、より柔軟な対応が可能になるような体制を構築したいと考えています。現場の未来を見据えた変革に、自らの提案と行動で挑んでいきたいです。

皆さんにお伝えしたいこと

伝える力が成長のカギになる

海外での駐在経験を通して学んだのは、「自分の考えを持ち、それをしっかり伝える力」の大切さでした。日本では周囲に任せて何とかなる場面もありますが、海外では自分から動かないと前に進みません。自らのやりたいことを明確にし、積極的に発信することで、仕事の幅も広がっていきます。報告・連絡・相談を丁寧にできることも重要です。古河電池には、こうした主体性を持って挑戦できる環境が整っています。

OTHER